物語を作る人の道標ストーリーメイカーの雑記

物語作りに役立つ情報発信をするブログ。物語を作る人の道標 ストーリーメイカーhttp://storymaker.click/

主人公が異世界に行くタイプの物語

主人公が突然タイムスリップしたり、別の世界に迷い込んでしまうタイプの物語があります。

よくある、とかそういう次元の話ではなくて、すでにいちジャンルとして確立されています。

 

異世界ものの基本は、異世界に行く前の考え方が、帰ってきた時に変わっているということ。

 

変化はの量は少しでもいいし、大きくてもいい。

有名なヒット作としては千と千尋の神隠しとかがある。

f:id:storymaker2016:20160116083232j:plain

 

主人公の千尋は、最初は何もできない普通の女の子、という設定。転校する途中の話なので、転校やだなー。というマイナスな気分が最初の状態。

それが異世界に行ってコミュニケーションを覚え、働くことを覚えていく。最後はその経験を踏まえて大人になって元の世界に戻ってくる。転校先でも頑張ろうという気分がラストの状態。

 

ちなみにこの変化を、日本語版では特に明確に描写していない。

表情や状況的に推察させるような仕上げになっている。

アメリカ版では、アメリカの人は明確な方が好きなので、千と千尋の神隠しでも、ラストに「明日から学校に頑張っていこう」みたいな台詞が追加されてる。

どちらも仕組みは同じだけど、どれだけ明確にするかが違う。

日本の察する文化、いいと思うけどね。世界標準ではないと思うけど。

 

とにかく、異世界に行って変化して帰ってくるのが構造の基本。あとはどんな世界に行くか、どんな変化をするかを考えればいいのです。

 

あと、異世界もののもうひとつのスタンダードはそこに恋愛を絡めること。

異世界からの帰還の際に、必ず訪れる別れが心を打つ。

 

もう一ついいことは、出会いが簡単に演出できること。

そこで世界の設定も披露することができる。何も知らない人が新しい世界に来たら、質問するのは当たり前だし、教えてあげるのも当たり前なので、自然なのだ。

これが異世界でないと、状況説明がわざとらしくなるので、あの手この手で自然に見せようと努力するのだけど、異世界なら簡単です。

この構造を応用すると色々幅が広がる。

 

ただ、出会いから別れまでだと、少し長さが必要なので漫画の読みきりには向かない。短編小説ならいいと思います。

 

 

本体のサイトはこちら。物語づくりに役立つ情報配信中。

storymaker.click